コラム

 房わしい 生活環境

 

はじめての生活環境ってどんな環境でしたか?

ぼくの場合は、今は区画整理で跡形も無くなりましたが、

2~10歳まで住んだ環境が最初の記憶です。

家づくりを仕事にしてから、不思議とその記憶が蘇ってくるようになりました。

そして、これまで、家づくりや、まちづくりに関わるごとに、

 

その最初の記憶が、最も豊かだったことに、だんだん気付いてきました。

 

 

つづきは

 

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沖縄建設新聞 20171213

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「美味しい家づくり」
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沖縄建設新聞 20171129

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「見えない仕事」
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第12話」

タイムス住宅新聞連載コラム第12話では

「想いを形に活かす」というテーマで、書いてみました!

2006年から本格的に給水塔と向き合うことになり

それから、多くの人との出会いや

私たち家族の思い出

そして多くの人の記憶に残る塔であることがわかりました。

 2022年には残念ながら、役目を終え解体されます。

もともと、給水設備の造形として生まれたわけですから、仕方が無いことです。

存在するうちに多くの思い出を残すことと、

給水塔が環境へもたらしたシンボル的役割を記録し

将来の環境デザインや都市計画に活かしてもらいたいと思います。

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「想いを形に活かす」記憶に残る給水塔
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第11話」

 

「素直に箱を活かす」というテーマで、書いてみました!

「将軍様式」に限らず、パチンコ屋のコンバージョンは多くあります。

「パチンコ屋」→「建設会社事務所」

       →「カラオケ屋」

       →「デイケア施設」

 今回のケースは
「パチンコ屋」→「葬儀場」→「教会」
なんといっても、その用途のふり幅がすごいと思いました。
しかも「将軍様式」連想させるデザインが、多く残った状態です。
それどころか、教会に関しては、新たにミラーボールが付けられ、
ミサの時には神秘的な雰囲気を演出しているそうです。
取材を重ねていく中で、この「型にはまらぬ素直な姿勢」こそが、オリジナリティを生み出していると感じました。

 

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「素直に箱を活かす」 喜怒哀楽を味わった箱
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第10話」

 

 「レトロを活かす」というテーマで

沖縄最古の映画館である首里劇場の物語を書いてみました。

時代とともに娯楽文化も変化をし

今では昔の「娯楽の殿堂」のイメージは薄れてしまいました。

ですが、時間の経過とともに空間の味わいは

ますます深みを増していくのでした。

 

 

 

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「レトロを活かす」 娯楽の殿堂
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第9話」

 「みちを活かす」というテーマで

首里にある不思議な小道を物語にしてみました。

ここに行く度に、異国を旅した気分になります。

小道のことは、沖縄では「す~じぐぁ」と呼びますね。

「す~じ」→筋→道

「ぐぁ」を、やたらつけるおじさんは多いですね。

例えば、「くつぐぁ上等だね~」「たばこぐぁちょうだい」 なぜかはわかりませんが(笑)

きっと便利なんでしょう!

愛着のあるもの、かわいいもの、特別なものに対して「ぐぁ」をつけるように思えます。

「ぐぁ」→小さい→かわいい→愛着のある

この道も小さくて、独特のデザインであり、

きめ細かな毎日の手入れが、初めての人でも愛着を感じさせるのだと思いました。

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「みちを活かす」 描かれた道を歩く
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第8話」

 「みちを活かす」というテーマで

ブラタモリでも話題になったNEW那覇の背骨のような水上店舗を題材にしました。

 

川にふたをしその上に建つ建物はいくつかあるようですが、

500mの長さで川をなぞった建物は他にあるのでしょうか?

 

戦後の混乱期に計画されたものとは言え、少し強引な感じもしましたが、

ここを歩くとなんだか心地よく感じるのは、なぜでしょう?僕だけではないでしょ?

おそらく無意識に、ゆるやかな川沿いを歩いている感覚を体が感じているのだと思います。

 

また、水上店舗のピロティ空間はとても不思議な空間体験をもたらしてくれます。

通りと通りをつなぐ装置になっていて、狭い空間ですが、

そこを抜けると、光景や音、匂いなど一気に変化します。

まるでブラックホールのようです。

 

そして、この街を歩くときは「上を向いて歩こう」

きっと、繕う男の仕事に気付くと思います。

複雑な通りを一つのアーケード空間としてつなげる技に酔いしれてみてください。

センベロをはしごしながら...

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「みちを活かす」 水上のラビリンス
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第7話」

 「廃棄物を活かす」というテーマで

東日本大震災の時に社会問題になった
がれき広域処理のことを思い出しながら書いてみました。

上の段では、岩沼市の先進的な復興事例の紹介です。
岩沼市は復興のトップランナーとして
がれきの地産地消、復興資源としての活用を推進してきました。
千年希望の丘というプロジェクトは、他に類を見ない復興の形になっていると思います。
プロジェクトのキーマンである宮脇昭先生の著書の中に、
第二次大戦後のドイツで、街路樹などの地盤にがれきを使用したことが書かれていました。
ただ単に合理性だけではなく、
希望の木の根っこに抱かれたものが、災害や戦争の教訓を知っている「がれき」であることが
とてもポジティブな復興の姿勢であると思いました。

下の段は、震災の1ヵ月後にあった某チャリティイベントのために制作した私の作品です。
広域処理の報道がエスカレートしすぎて
ぎこちない正義感みたいなものが社会に漂っていたような気がします。
がれきの存在は、全てゴミだけではないよな~というメッセージをこめています。

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「廃棄物を活かす」 希望の復興
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第6話」

 「廃棄物を活かす」というテーマで

 

ある土地で本当にあったエピソードをきっかけに、

活かしばなしを書いてみました。

 

コンクリートのひび割れから、生えている植物とかにキュンとしませんか?

植物が生きるために、素直に活きているところに感動します。

 

今回の話は、人間に捨てられたものと、素直な植物の出会いのはなしです。

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「廃棄物を活かす」 素直な植物たち
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第5話」

 「コンクリートブロックを活かす」というテーマで

 

ある彫刻家との本当にあったエピソードをきっかけに、
活かしばなしを書いてみました。
30年くらい前に実験的にはじめた作品と
ばったり道端で会うなんて、ドラマチックなことなのですが
当の本人(彫刻家)は、「そう!ブロックだからこれでいいの!」と
作品としてよりも、ブロックとして活かされていることに
感心していたように見えました。

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「コンクリートブロックを活かす」 規格の中の多様性
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第4話」

 

「コンクリートブロックを活かす」というテーマで

コンクリートブロックによる「モジュール(基準寸法)」の活かしばなしを書いてみました!

 

設計の仕事をはじめたころ、無心で残業していたときに

意味のない縮尺世界で働いている自分に「はっ」としたことがあります。

縮尺を自由に移動する仕事なので、大きさの相対感覚を失うと大変な目にあいます。

 

モジュールを身に着けることは、何かと役に立つことも多いと思います。

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「コンクリートブロックを活かす」 一寸けんちくし
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第3話」

 

「空きを活かした職住隣接」というテーマで

前回の「空き家」に続き、今回は「空室」の活かしばなしを書いてみました!

 

育児も仕事もどちらも大事!

トモコさんが考えた究極の両立方とは...

 

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「空きを活かす」 空室・時間・先生 (学研泉崎教室)
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第2話」

 

「空きを活かした職住隣接」というテーマで

カメアトリエの隣にある そばやさんのはなしを書いてみました!

 

沖縄では、仏壇のある家には

お盆や正月に大勢の人が集まります。

 人を招く屋敷をうまく活用した事例だと思います。

 

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「空きを活かす」 空き家・仏壇・そばや (国場す~まぬめぇ)
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週刊タイムス住宅新聞  連載コラム

活かしばなし「第1話」

 

私が思う「いい建築」とは

人に愛され、活かされ続け、結果的に長く存続している建築です

 

「アクテノン」は、日本を代表するいい建築であり、

とても幸せな建築だろうと思います。

連載の初回に、この物語を書かせてもらいました。

 

 

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「都市インフラを活かす」 アクテノンこそ名演劇
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ブリペア様式とは

機能改善を目的に、トタンや防水ペンキという身近な材料を、用いてリペアしている。つまりブリコラージュの中でも、特にリペアの要素が高いものと考えてもよいはずである。これをブリコラージュ+リペア→“ブリペア”と名付けることにする。

 

沖縄には”ブリペア様式”の建築物が多く見られる

応急的であり仮設的でありDIY的であり、

そこには、綿密さはなく、”わりきり感”のようなものを感じる

なぜか、意図的なデザインを仕事にする私は

この”ブリペア”のたたずまいに目を奪われるのである。

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ブリコラージュ考01
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好奇心のデザイン

札幌大通り公園にある”黒光りしたモニュメンタル造形”は、イサムノグチの「ブラックスライドマントラ」と呼ばれる作品である。あの有名な方の作品とはいえ、無料でいつでも誰でも自由に遊べる一般的な滑り台である。しかし、普通一般的な滑り台とは、類をなさない造形でもある。「滑り台を描いてください!」と言われると、きっとあなたは、横から見た三角形と砂場を描くでしょう。私も幼いころの経験上、上って→滑って→砂場に身をゆだねる→砂から這い上がり再び立ち向かう…靴の中にどんどん砂が入り、汗ばんだ体に砂がへばりつく、それでも滑っていた滑り台。

 

さて、札幌大通り公園で遊ぶ子供たちの滑り台は、黒くて太い円柱に真ん丸の入口から入り→黒い階段室をぐるぐると上り→頂上に立ち→廻り滑る→ノンストップですっと走り出す→・・・ず~と反時計回りにこの円柱の中と外を回り続ける。その訳は、遠心力も活用しながら、円柱の軌道から外れないようデティールのデザインがなされている。(フォーマットの都合上写真が貼れないのは残念である)

 

「形態は機能に従う」という、近代建築の巨匠ルイス・サリヴァンのことばがあるが、

この造形では「好奇心は形態に従う」と言い換えられるのではないか。

大人になった今、子供に混じり無邪気に滑ったとき初めて気付いた。

                                                                                                 yoshicame 2012.05.11